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ロシアン・ルーレット [桜蘭高校ホスト部(止)]

 

「そういえばさあ、知ってる? 馨」
「なんだい光?」
「今日はね、いい肉の日なんだって」
「まあホスト部にあんまり筋肉ムキムキキャラっていないけどね」
「モリ先輩も細マッチョみたいだしね」
「「何にせよ、ちっとも関係ないんだけどねー」」


 素晴らしいハモリで、左に光、右に馨が首を同じくらいに傾げる。
 同じ制服、同じ体型、唯一違うのは性格や声位なものか。
 そんな双子が顔を見合わせているのだから、思わず鏡でもあるんじゃないかと
 触りたくなるのも無理はない。
 だけど、どうだっていい。
「いや! ハルヒ!」
「そこまで考えたら触るとか、じっと見つめるとかしようよ!」
「なんなのその無気力さ!」
「アクティブハルヒはどこにー!!」
「いやあ、だって心底どうでもいいし」
 くぴ、と紅茶を一口飲むと、香りが鼻へと抜けていく。

 クラシックがBGMにかかっているせいで、とても優雅な一時をすごしていた一年生三人は、
 未だに来ない先輩たちを思った。
「ひっどいなー。僕らのことなんてどうでもいいんだって。どう思う、光」
「許せないよなー、鏡夜先輩に叱ってもらわなくちゃ」
 当ホスト部の影の帝王、通称魔王様こと鳳鏡夜は、実質副部長だが、
 部長須王環よりも実権を握っているのは周知の事実だ。
 とことん利益を追求するために手段を選ばない鏡夜の性格、
 一言で言えば腹黒ゆえに、そんなに悪いこだと魔王様に食べられてしまいますよ的なノリで、
 恐怖の象徴になっている。
「あれ、そういえば鏡夜先輩は?」
「今日は委員会で遅くなるんだって。メールしてきた」
「鏡夜先輩って、メールするんだね」
「いや、この場合は殿だよ。見る?」
 画面を見せられたハルヒは、ああやっぱり、と思った。
 絵文字をふんだんに使い、デコメまで。
 ギャル文字こそ使っていないものの、完全に誰かの影響を受けている。
「環先輩は?」
「殿も委員会かな。そんで今日は来られないって。忙しそうだもんね、最近」
 しんみりしてしまった二人を見て、つとめて光が明るく言った。
「でも、たまにはいーじゃん。殿ったら落ち込んだら手に負えないし!
 な、今度来たときにはしゃぎそうな企画考えとこう!」
「そうだね」
「何かあるかなー」


「崇ー! 早くー」
「あ、来たきた。ハニー先輩」
「とモリ先輩」
「遅れてごめんねーっ」
 勢いよく扉を開いて飛び込んできたのは、辺りに花でも散っていそうな小柄な少年だった。
 名を埴之塚光邦。
 これでも武道の達人で、定評がある鳳グループのボディガードたちも蹴散らすほどの力量がある。
 続いて入ってきた寡黙な青年は、先ほどの少年と対峙すると巨人ともいえそうな長身で、
 滅多なことでは喋らない。
 名を銛之塚崇。
 剣道で全国制覇する程の腕前である。
 この二人は後者の先輩の部活があるので、もっと遅いはずだったが。


「あれ、ハニー先輩たち早いねー」
「え? 聞いてないの?」
 不思議そうにウサギのぬいぐるみを抱えながら言う様子がまた可愛らしい。
「あのねえ、タマちゃんが言ってたんだよ。鏡ちゃんの誕生日パーティーを企画しようって」
「「「は?」」」
「でもね、今日はどうしてもはずせない用事が入っちゃったから、
 後は頼むって言われてきたのー。だから僕も崇もこんなに早いんだよっ」
 タマちゃんこと環が、鏡ちゃんこと鏡夜の誕生日パーティーをサプライズで用意。
「うっわ・・・・・・鏡夜先輩、そういうの嫌がりません?」
「嫌、がりそうだね」
 ハルヒが不安そうに見回すと、馨を始めとする面々が頷いていた。
 沈黙を埋めるはずのBGMが、なんだか妙に暗い気がする。
「でも、皆でやったらそうでもないかも。なんだかんだで楽しむと思うよ、きょーちゃんは」
「ふうん・・・・・・としたら、どうする? 殿がいたら進むんだろうケド、僕らだけじゃあ・・・・・・」
「そーいえば、鏡夜先輩って何がすきなんですかね」
「「お金?」」
 ハニー先輩と馨が、笑いながら言うと、光が意外と真面目に訂正する。
「いや、そのものじゃなくて利益を追求する過程みたいなことを言ってたけど」
「分からないなー、庶民は何するの?」
「え、普通にケーキ食べて、プレゼント渡して」
「じゃ、基本案はこれで」
「「「さんせーい!」」」
「そんな簡単に・・・・・・」
「いーんだよ、大げさじゃなくても」
「それにどーせ殿が来たら嫌でも追加事項が増えるからさ」
「そっか」

 

「で、これは何だ?」
「誕生日パーティー」
「それは分かった。これは?」
「ケーキ」
「違う、これは?」
「プレゼント」
「の、正体は?」
「くっきぃ」
「クッキー? 墨の間違いだろうが」
 ふん、と鏡夜は鼻を鳴らした。
 それに傷ついた環は、大げさに頭を抱えてみせる。
「ひ、ひどい鏡夜! ハルヒに教えてもらって作ってみたのに!」
「ハルヒ、どうせならお前が全部作れ。どう作らせたらこんな風になるんだ」
「あー・・・・・・自分もちょっと。気づいたらこうなってたというか」
「まあいい。環、お前も罰として食べろ」
「え、ええ!?」
 のけぞった環。
「じゃあハルヒ」
「うっ・・・・・・」
 同じくハルヒも遠ざかる。

 その様子を見て、鏡夜は唐突に定義を始めた。
「誕生日パーティーとは、まあ大雑把に言うと誕生日を迎えた人を祝うわけで。
 俺が主役って事になるな」
「・・・・・・生まれてきたことを皆に感謝する日だとも言う人が」
「何か言ったか?」
「「いえ! 何も」」
「ならこの箱に入れて・・・・・・」
「あれって高級菓子も入ってる箱じゃん? それに殿のクッキーなんか入れてどーすんの」
「見ないようにして順々にとっていけ。取ったものは必ず食べること」
「鏡夜先輩・・・・・・意地でも食べたくないんですね」
「んーん? さっき一口だけ食べたよー、ちゃんと」
「その後で、詰問しだした」
「そうなんですか。ええっと、回ってきましたけど。
 当たりたくないなあ、黒ひげみたいでどきどきする」
「なんだ、ハルヒはひげが生えているとときめくの?」
「どんだけオッサン趣味なの」
「っていうか、年頃の女の子としてどーよ、それ?」
「ちがう! そういうゲームに似てるから緊張するって言ってたの」
「ええ?」
「こういうのは」
「「ロシアン・ルーレットっていうんだよ」」
「お前ら、俺のクッキーはそんなに致命傷を負わせるって言うのか!」


「ほう。ハルヒが編んだのか、これ?」
「そうですけど? どこか目が飛んでました?」
「いや。いい出来だ」
「それはよかった。おめでとうございます」
「どうも」
「鏡夜先輩があんなに嬉しそうに・・・・・・!」
「営業スマイルに似たような、なんてにこやかな!」
「明日雨だよ雨。しかも雷雨」
「雹だろ」
「何か言いたいことがあるのかな?」
「「「・・・・・・・・・・・・」」」


 本当のロシアン・ルーレットは鏡夜かもという話と、
 環は実は料理が上手いと思うというのは、ここでは言っちゃいけないよという・・・・・・お話?

 

お題提供 Noina Title

 


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親心は複雑で [桜蘭高校ホスト部(止)]

「おや姫、白い薔薇ですか? いつも趣味の良い花のアクセサリーを付けていらっしゃいますね」
「ええ。有り難うございます、鏡夜さん。毎日代えていますの。ちょっと大変ですけれど・・・。
 ほら、誕生花というものがあるでしょう?」
「ああ・・・。それで、今日は白い薔薇なのですか」
「そうなんです。まあ・・・神話か何かが元になっていて、国とかで違うらしいのですけれど」

―それでも、そういうのって素敵でしょう?
そう言って、姫はふわりと微笑んだ。
彼女に合った、派手すぎず質素すぎず可憐な花。
ただ、小さめだと意味は変わるらしいがそこは臨機応変。
ミニバラを加工してブローチにしていた。
鏡夜がにこやかに相手をしているなか、環はぼうっとその風景を見ている。
「私はあなたにふさわしい・・・」
「は?」
すぐ側を歩いていた光が、一瞬ぎょっとして歩みを止める。
今の時間帯はそろそろ姫たちも帰る頃。
その中で珍しく鏡夜が相手をし、ハニー先輩とモリ先輩、ハルヒが相手をしていた。
よって、環と双子は暇である。
さっきから環がじっと二人を見ていても、接客には支障が無かった。
だが・・・別問題が起きた。

「ちょ、ちょっと馨・・・」
「どしたの光」
「殿が変なんだよ」
「いつもじゃん」
「そうじゃなくて! 急に『私はあなたにふさわしい』なんて言い出したんだぞ?
 絶対いつもよりおかしいって!」
いくら小さな声で話していても、何故か悪口というものは聞こえてしまうものである。
そのときも同じく、環はその声をしっかり耳に入れていた。
「確かに・・・。なに、またハルヒと喧嘩? それとも鏡夜先輩に叱られたワケ?」
「ちっがぁう!! 全くお前らは・・・さっきから黙って聞いていれば!」
「「じゃあ何なのさ」」
ひとしきり叫ぶと、ちょっとだけ落ち着いた様子でふう、と溜め息をついた。
「お前ら・・・今日は何の日か知っているか?」
「「今日? 漫画の日でしょ」」
「正解・・・何でそんな事知ってるんだ。いや、違う。今日の誕生花のことだ」
「誕生花~? そんなの知るわけ無いでしょ。姫達になら詳しいコがいるかもしれないけど」
光が不満そうに鼻を鳴らす。
一方馨は考えた後、答えを言った。
「白いバラ・・・だったっけ」
「そう!」
「何で知ってんの?」
「さっき鏡夜先輩達が話してたんだ」
ああ・・・と、納得した光。

その様子を見て、環はいつものように大げさなアクションを交えて
得意げに解説を始めると思いきや、そうではなかったらしい。
「そうなのだ・・・。その花言葉は『私はあなたにふさわしい』」
「「へえ・・・ (てか、何で殿が知ってるんだろう)」」
疑問は浮かんでいたが、それはあえて出さず聞き入ってみる。
「姫はその意味をもちろん知っているだろう。彼女の母上の会社は生花や押し花、
 植物の加工技術に優れた所だからな。ただ・・・」
「「ただ?」」
目を伏せて淡々と言い放っていた環だったが、急に方向転換をする。
「そんなことはどうでもいい。問題はハルヒだ」
「へ?」
「何で其処でハルヒ?」
双子が眉をひそめるのも無理は無い。
何故なら、環がハルヒの話を始めると・・・。
「ハルヒなんて、花、もしくはアクセサリーを付けたことなぞあったか!?
 いいや無い! これまで一度も無い! 私服の時だってあったのに・・・。
 女の子なのに・・・。俺は父としてハルヒの将来が心配だ・・・・・・・・・」
本気で嘆いているのだから、環のすごいところだ。
もっとも、この本気が鬱陶しくて光と馨はまた始まったという顔で、お互いを見た。

「あのさあ、殿」
「ハルヒは何もしなくても可愛いじゃん」
「そうそう! ハルちゃんすっごく可愛いよ~?」
いつの間にか接客が終わったらしく、ハニー先輩が飛び込んでくる。
もちろんその後ろにはモリ先輩もついてきた。
「可愛いけど・・・可愛いけどさ。あんな飾り気なくてさ・・・」
これでは手のうちようがない。
「で? お前はハルヒがもっともっと品の良いオシャレをして、外を出歩けばいいと思うわけか」
「そうだ! そうだろ鏡夜・・・そう皆も・・・」
姫をお送りした後、後ろにたたずんだ鏡夜にそこまで言ってから、はたと気付く。
「い、いいや!! やはりそんなことがあってはいかんのだ!!
 ハルヒが不逞の輩に目を付けられでもしたらどうする!?」
自分で叫んでは自分で納得したようだ。

当のハルヒはまだ接客が終わっていない。
この微妙な親心を後で聞いて、ハルヒがどんな顔をするのか・・・だいたい想像はつく話だ。
その後の話は・・・ご想像にお任せするとしよう。


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白昼夢 [桜蘭高校ホスト部(止)]

「波の音が心地いいなあ・・・。ご覧、ハルヒ。この素晴らしい景色を・・・」
「・・・・・・」
「何をやっているんだお前は」

その日。環は落ち込んでいた。
何やら海岸に座っては、怪しくなってきた雲行きなど物ともせず、
黙々と景色を愛でている真っ最中である。
「あ、なんだ鏡夜か」
「なんだじゃない。クマのぬいぐるみをハルヒに見立てて語りかけるとは・・・。
 実際、ハルヒに話しかけてみたらどうだ。まあ、難しいだろうがな」
そう。
その日は猫澤先輩のプライベートビーチに訪れ、これまた猫澤家の別荘宿泊という、
環にとってはそれだけでも気分が落ち込む状況だった。
そればかりか、ホスト部営業中にお客様がからまれ、それを阻止しようとしたハルヒと
喧嘩してしまい、更に落ち込んでいるのである。

「鏡夜・・・おかしいのだ!! 俺は海岸に出て、白いワンピースを着たハルヒと
 楽しく散歩していたのに・・・。急にハルヒの態度が変わって喧嘩してしまって・・・」
涙目で訴える環に、鏡夜は少々頭痛を覚えた。
「環・・・」
「おかしい! お父さんである俺に、この仕打ち・・・。ぬう・・・白昼夢でも見ていたのか?」
「そこは否定しないがな。まさに夢、そして現実とを混ぜるな。鬱陶しい」
「な・・・やっぱり俺とハルヒは喧嘩したのだな・・・」
思いっきりショックを受けると、がくっと項垂れる環。
それを見ていて、鏡夜はぽつりと言った。
「『住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人めよくらむ』・・・だな。
 今のお前にピッタリかもしれない」
「・・・? 何処かで聞いたことがあるな。確か・・・百人一首の歌の一つだった」
考え込むと、さらりと金髪を揺らし眉根を寄せる。
考え込む姿も麗しく、姫たちがいたら必ずや騒ぐことは間違いないが、
生憎ここには二人だけしかいなかった。
「そう。住の江の岸に打ち寄せる波のように、昼も夜も私はあなたに会いたいのに、
 あなたは昼ばかりでなく、夜見る夢の中でさえも
 どうして人目をさけて会ってくれないのか・・・・・・。そういう意味だ」
「ふうん。確かに・・・合ってるな。ハルヒぃ~・・・ううぅっ」
納得した様子だったが、今の自分の状況を鮮明に思い出したらしく、また泣き始める。
鏡夜は溜め息をついた。

「そこまで悩むくらいなら、話しかけてみたらどうだ。
 ほら、もうすぐ雨も降ってきそうだしそろそろ入るぞ」
「鏡夜・・・もしかして呼びに来てくれたのか?」
「そうしないと、光たちや先輩達も心配するからな。もちろんハルヒも。
 ・・・ハルヒだってお前の気持ちをいずれ理解するだろう。だから、ほら・・・さっさと来い」
「鏡夜~♪」
「くっつくな、暑い」

友達っていうのはいいものだ。
そうしみじみと感じた環だった。
さて、またその後にハルヒと環は意地を張り合って喧嘩をして、
何だかんだで仲直りするのだが・・・それはまた別のお話である。

お題 by 甘味処


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三日月 『ハルヒ』 [桜蘭高校ホスト部(止)]

「綺麗だったんだぞ? お前も見ればよかったのに」
「生憎、その時は用事があってな」
「なになに? 何の話してるのー?」

「すいません、遅れました!」
「「遅いー、ハルヒー」」
自分が行くと、迎えたのは光と馨。
先輩たちは何やら楽しそうに話していて、ふとこちらに気付いたようだった。
「おっ、ハルヒやっと来たな? ハルヒは、昨日の夜に月を見たか?」
いきなり満面の笑みで近寄って来たかと思うと、
何かいたずらをして驚かせたい子供のような顔をして、環先輩が月の話をしだした。
そういえば、昨日の空は・・・・・・。
「は、月・・・ですか? ああ、そういえば綺麗な三日月でしたね」
「そうそう!」
「すぐ近くに金星があったかな。それと、月の右横に小さな星が煌いてて、
 すごく絵になる空でしたね。雨戸を閉めるときに見て、思わず見とれてしまいました」
「そうなんだよ。それなのに、鏡夜達は誰一人見てないんだからなー。ホスト部失格だぞ! お前達」
ぴしっと指を立て、まるで舞台に立った役者のように大げさなポーズをとると、皆を見渡す先輩。
もちろん、そんな先輩に抗議の声が上がる。
「「何で、見なかっただけで失格になるのさ」」
「ふ、いいか? 姫たちは、ロマンチストな男性を求めるものらしい。
 ワイルド系でも、星を一人眺めて憂いにふける姿が素敵、とかな」
うっとりと、まるでお父さんのような口調で、女の子・・・らしく話し出すと、
光に馨は鏡夜先輩のほうへと避難した。
「ちょっと、鏡夜先輩。また殿、なんかに影響されたわけ?」
「らしいな。猫澤先輩の妹さんがいただろう」
「ああ、確か・・・刺身ちゃんでしたっけ」
「霧美ね、ハルヒ」
そうだった。
「で?」
「その子や、メイド達と仲良くなったらしくてな。その子がはまっていた少女漫画を勧められて、
少々読んでいるらしい」
「少々なの? まんま影響されてるじゃん」
光が、まだ女の子のツボというものを熱く語る先輩を見て、呆れたように呟いた。
「タマちゃん、頑張りやさんだからねぇー」
「それに、れんげ君にも少々影響されているようで・・・」
「やはり、少々ではない気もしますが」
「そうだよ。殿がオタクになったらどうするのさー」
「まあ、俺に被害が無ければ別に」
やはり、鏡夜先輩は自分の利益になることじゃないと動かない。
まあ、先輩にまで影響が及んだら、すかさず止めてくれるだろう。

「ちぇー、それにしてもそんなに綺麗な月なら、僕らも見ればよかった」
「そうだね。僕ら、その時部屋にいたから」
光が残念そうに言うと、馨が苦笑いをする。
「そういえば、三日月って満月より可愛い感じがするよね」
「どうしたのー。ハルヒ、乙女チックだねー」
「ハルヒー!!」
「あ、あの・・・」
馨がからかえば、語っていたはずの環先輩はこちらに進んでくると、うるうるした目を見せた。
「もー、殿うるさい」
「バカ殿ー」
「うるさい、うるさいっ! 我が娘の可愛らしい発言に、お父さんが喜ばないでどうする!」
「またでたよ・・・・・・」
いつものように騒ぎ立てているのを、いい加減黙らせたいと思ったのか鏡夜先輩が話を戻した。
「で? 何でそう思うんだ? ハルヒ」
「え? ええ。大したことではないんですが、ホラ。よくお菓子とかの包装とか、便箋とかの柄に
 三日月に乗っている人形とか、動物とかが描かれているじゃないですか。だから、可愛いなって」
幼い頃、そういう絵柄が大好きだったのを思い出して、思わず笑ってしまう。
もちろん月自体も、星も好きなのだが、どうしてもそういった絵柄を思い出してしまうのだ。
「んー。その笑顔が可愛い!!」
「やめてください、先輩! 苦しい・・・」
「殿、やめなよー」
「ハルちゃん苦しそうだよー」
「環・・・・・・」
「ハルヒに嫌われるよ、殿」
さくっと言い放つ馨に、ぴたりと止まる先輩。
「き、嫌い・・・」
多分、先輩の頭の中ではエコーがかかっているのだろう。
毎度おなじみになってしまった環先輩の落ち込む姿を横目に見ながら、今日も部活が始まった。

「ほら、殿ー。姫たちが来たよー?」
「いつまで落ち込んでるのさ」
「環、お待たせするんじゃないぞ」
「タマちゃーん?」
「キ・・・・・・キライ。スキ。キライ・・・・・・ぬうっ!」
「ちょ、先輩。いい加減、花占いなんていう非科学的且つ、自然に優しくない行為はやめてください」
「ハルヒが冷たい・・・やっぱりキライなんだ」
「だから、何でそうなるんですか。別に嫌いじゃありませんよ」
「え・・・・・・」


お題 by 甘味処

Photo by clef


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地球温暖化(今日のテーマ) [桜蘭高校ホスト部(止)]

BlogPet 今日のテーマ 地球温暖化
「これから暑い夏が来ますか、あなたがしている地球温暖化対策を教えてください。」
―桜蘭高校ホスト部の皆さんに答えてもらいました。

「なぬっ? 温暖化・・・。地球の環境は大切にせねばならないな・・・。
 資源を有効利用し、温暖化を食い止める!
 ふうむ・・・何かあるだろうか」
「ちなみに自分は、些細なことで対策をしていますよ?」
「些細なこと、とは?」
「ええ。コメのとぎ汁を植物にかけるとか」
「それは、水を汚さないためなんじゃないのか」
「あ、そうか・・・後は、えと・・・」
「「はいはーい! 僕らだって、対策はしてるよー」」
「へえ? ホントに?」
「ああ、えっとー。まず朝には洗顔化粧水でしょ」
「そして、後でクリームを塗ってー。学校にいる間にも、こまめに塗る。
 窓側にいる時、日に当たる時、携帯日傘を持ち歩けば完璧!」
「それって・・・紫外線対策なんじゃ」
「「え? 違ったの?」」
「・・・・・・・・・(ここにいる人たちって、あんまり地球に優しくなさそう)」
「何か失礼なことを考えてないか、ハルヒ?」
「い、いいえっ。別に何も」

「zzzzz」
「・・・・・・」
ちなみにハニー先輩は、就寝中です♪
睡眠は大切だよ?

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